2017/5/31潜入!ジャカルタ南部の無法地帯
◎ジャカルタでも未知のエリアには
ジャカルタのローカルな置屋街にお詳しい、だるまわんさ様に存在をご教示いただいたのは、これまで行ったことのないエリアにある置屋通り。
某施設脇の細道に道待娘?が大勢いるけれど、夜遅くにならないと現れない。ということで、ブロックM界隈からタクシーに乗り込んだのは23時半。

◎嫌な予感
運転手に施設名と道路名のメモを見せて「タウ?」(知ってる?) 「OK」と向かった先は、ブロックMから南東方面。
事前に見た地図では、コタからクラパガディンに行く以上の距離。
深夜なので渋滞はなく、飛ばすタクシー。すでにメーターは8万Rpを越えています。
「そろそろのはずだけどなぁ~」と思っていたら、タクシーのたまり場?で停まりました。
「トゥングー(待ってて)、ミスター」と下車する運転手。
あっ、コイツ、ホントは知らなかったんだ!!
これだからなぁ、インドネシア人って。案の定、他の運転手が私に寄ってきて「Uターンです」だって。
「おいっ! 知らなくて通り過ぎたのか?もうメーターがこんなになってるじゃないか!」「大丈夫です。ディスカウントしますから」って、そういう問題じゃないんだよぉ~
◎暗い細道の奥にうごめくのは
そしてタクシーが停まったのは、少し前に通り過ぎた建物の前。
やっぱりココだったのかぁ!
大きな建物脇の路地に「遮断機」があって、門番みたいな男がいたのを車内から見て「怪しげな場所だな」とその時思ったのでした。
「ここで待っていますね」という運転手に、Uターンの道中で考えたセリフを。「メーターどおり払うから、一緒に歩いてくれ。」
私ひとりでは身の危険がありそうなので、ディスカウント分で保険をかけよう、と。
車1台も通れないような細い路地。遮断機の先、20mくらいは何もないのに、その先には道の両側に木製の小さな掘っ立て小屋が連なっていました。
横幅で2mほど、奥行きで1m少々くらいの小屋が数十軒あり、各小屋の前には1~3名の尾根遺産が座っています。
◎痛恨のミス!
これまでに訪ねたどの置屋街とも様相が違います。
例えばカリジョドは大きなハコもありました。今は亡き線路脇の小屋群は、あんな場所でもコンクリート製でお店の体裁がありました。
バリ島のパガンダラやカラワンのテンダビルが高級に思えるほど、ここは簡素です。
文章で説明しても伝わりにくいと思いますが、実は動画撮影に失敗してしまっていました。(ホテルに戻って判明しました)
◎尾根遺産だけではなく
半露店みたいな、屋台のような小屋なので尾根遺産たちの顔は確認できました。
明らかにOVER30もいましたが、見た感じで20歳前後くらいの、そこそこカワイイ尾根遺産もチラホラ。
路地は1本道ながら途中で折れつつずっと先まで続いていましたが、両側がちゃんとしたワルンになるあたりから尾根遺産もいなくなったので引き返します。
道の途中に3ケ所、人だかりが出来ていて野郎どもが集まっていました。違法カジノのようです。
かつてシンガポールのゲイランでは裏道で賭場が開かれていましたが、それにかなり近い雰囲気。
道中ですれ違う若者の表情をチラ見していると、明らかにラリった目つきをしている者が多数。できるだけ視線を合わせないようにします。
「コイツ、外国人?」と目立ちたくないので、運転手と一緒に歩きながらも会話は一切せず。なので値段も訊いていません。
此処にはヤリ部屋が無いので、どこかに連れ込むしかないはず。路地の先の方には、そういう場所があるのかもしれませんが。
なので「置屋街」というよりは道待娘に近いでしょうか。
◎最後のひと悶着
まだ20代であろう、ブルーバードの運転手。表通りに戻ってくると、肩の力が抜けたようで「チェウェ、たくさんいましたね」と興奮気味。
ローカルの彼でも、初めて足を踏み入れた場所でかなり緊張していたようです。
この置屋街、一度はアホック・ショックで閉鎖になったものの、復活したのだそう。
「じゃあ、ブロックMに戻ろうか」
ここでひと悶着。遮断機前で路上駐車管理をしているオッチャンが「駐車料を20,000Rp寄こせ!」と。
ジモティはみなバイクですから、表通りには他にアンコッタ1台しか停まっていません。だからって、2万はないだろうに!
そもそも公道なんだし。
運転手は5,000Rpでカタをつけようと粘りますが、オッチャン、頑として譲らない様子。
仕方ないので横から割って入り、「1万で十分だろ!」と吐き捨てて運転手を引っ張り車に戻りました。
◎エピローグ
私が理解できないのを承知なのか、運転手はそのあとしばらくの間、運転しながら早口で何かブツブツとしゃべり続けました。
彼にとっては、おいしい長距離客のはずがとんだ災難だったのかもしれません。
ブロックMスクウェアに戻ったのは25時過ぎ。メーターは18万ほどでした。
私は「口直し」にとブラつきながら、仕事を終えた私服のカラオケ嬢たちをしばらく眺めていました。
ついさっき、垣間見た置屋街の女性たちの表情と、同じジャカルタでもこんなに違うものなのか、と。
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